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Vol.17 畑正憲さん

畑正憲さん

1935年(昭和10年)、福岡県生まれ。東京大学から同大大学院に進み運動生理学を専攻。’60年、学習研究社映画局に入社。その後独立し、著作活動を展開。『われら動物みな兄弟』で第16回日本エッセイスト・クラブ賞受賞、’77年、第25回菊池寛賞を受賞。『ムツゴロウの動物交際術』をはじめとするエッセイのほか、翻訳、小説も手がける。テレビ番組『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』は20年以上続いた人気番組。絵画、陶芸、書などでも定期的に個展を開催。

生命の力を信じて走り続ける私の生き方

1970年代、北海道に「動物王国」を建国し、ムツゴロウ先生として親しまれてきた畑正憲さん。動物との触れ合いを通じて、命や自然の大切さを広くわかりやすく発信しています。世界を飛びまわり、新しい研究や芸術活動にもまい進し、徹夜仕事が当たり前。そんなエネルギッシュな畑さんの、元気の秘密を伺いました。

寝込んでも仕事をすれば体調は元に戻る?!

著作、研究、そして旅。来年70歳を迎えるという畑正憲さんですが、その精力的な活動ぶりには誰もが驚かされてしまいます。畑さんの生活は、いったいどのようなのなのでしょうか。

私は、中学に入った頃から走り続けているんですね。高等学校の頃などはほとんど寝ていません。大学に入ってからも7年間ずっとアルバイトをしながら勉強していましたし、とにかく限界まで身体を使って生きてきて、それが今につながっています。とりたてて健康を意識したことがないんですね。強いて言えば、倒れるまで、という感じでしょうか。」

2年ほど前の年末、ぽかんと身体のあく時間ができてしまいました。年末年始を挟んで1週間ほどの、突然の休暇です。「そうしたら、急に身体が動かなくなってしまいました。ベッドから起き上がれないんです。これはいかんと思って、受けていた翻訳の仕事を、休暇になるはずの1週間、ほとんど寝ずにしました。そうしたら、体調が元に戻ったんです。貧乏性にできているんですね。」

そんな畑さんのいちばんの健康法は、大きな仕事の終わりが見えてきたら、必ず次の大きな仕事を入れるようにしておくこと。30日くらいの海外ロケの途中でも終わりが近づいてきたら、ホテルの部屋で原稿用紙を広げて、次の仕事の構想を練ったりするのだとか。リラックスしたい、休みたいと思ったりすることはないのでしょうか。「それは、もう思いますよ!自分が長年行きたいと思っていた個人的な旅をすると、心の底からリラックスできますね。」

常に動きながら、テンションを高く保つ時と、リラックスする時間を交互にもつ。それが、畑流リラックス法なのでしょう。「スーツケースいっぱいに本を持って、3週間くらいブラジルのサンパウロに飛んで、朝から晩まで読書三昧の一日を過ごし たいですね。そして、友人とゴルフに行き、夜も寝ずに再び読書、というような時間がもてたら、それが私にとって最高にリラックスする時間ですね。」

大病も克服できる畑流超健康法とは?

そんな超人的な生活を送っている畑さんですが、立ち止まらざるを得ない時期もありました。27年ほど前に、ガンで胃を切除しています。「胃ガンの手術のあと、2週間くらいで病院を抜け出して、大好きな徹夜マージャンをやり、そのまま徹夜で仕事をする元の生活に戻りました。

数年間は食後に貧血を起こしていて、医者からは自分の十二指腸を横隔膜に結びつけて胃の代用品を作る手術を強く奨められていましたけど、そういう不自然なことはしたくない。胃を切除した新しい自分でこれから生き抜いてやろうと思ったんですね。術後10年くらいして、思い立ってイタリアに出かけた。

とにかくめいっぱい食べることだけを自分に課してね。そうしたら、40日くらいで胃ガンの後遺症がなくなってしまいました。今は、なんでもおいしく食べられますし、食事の後に貧血を起こすこともなくなりました。」このほか、ブラジルのサンパウロで心臓停止状態になって危なかったこともあれば、ライオンに指を噛まれて切断せざるを得なかった時も病院にかつぎこまれています。

「病院にお世話になったのは、これくらいかな。風邪を引いたとか、ちょっとどこかが痛いとか、その程度なら医者には行きません。」畑さんは、食物や飲み水に関してもナチュラルを、貫いています。「アフリカや南米やとにかくどこへ行っても、現地の生水を飲みます。それこそ、ガンジス川の死体が流れているようなところでも、水を汲んで飲みますよ。また、防虫スプレーなども使いません。蚊に刺されっぱなし、ヒルに吸われっぱなしです。それで、困ったことになったことはありませんね。」

仕事柄、動物との触れ合いによるケガも少なくありません。実際に、畑さんの身体には500近い動物の噛まれ傷やひっかき傷などが刻まれています。が、たいていは「自分で傷口をペロペロってやっておしまい」だそうです。「それでも結局、今日まで元気に過ごせています。もちろん、ラッキーだったんでしょうね。でも、生命の力、自然の免疫力を信じているんですよ。」

おいしい物の味がわかるそれが元気のバロメーター

畑さんは食べることが大好き。時間的に余裕がある時は自分で作ります。また、海外へ出かける時に日本食を持って行くことはしません。必ず、現地の食べ物、料理を食します。「胃ガンで手術する直前、何を食べてもおいしくなかった。その時には病気のせいで味覚が異常になっていることが、まだわからなかったんです。

大好きなフランスパンをわざわざ北海道へ届けてもらっても、まるで砂を噛んでいるようでした。それが、退院して、最初にお米のごはんを食べたときは、涙が出てきました。本当にうまいんです。身体にしみこんでくるんですね。

『生きている』とはこういうことか、と。逆においしいものがおいしいと感じる時は、身体が元気なんだと、身をもって経験しました。」

おいしく食べること、何でも食べること。それは、私たちにとっても元気に生きる基本です。「食べ物は、その99.9%が自然からできています。身体にとって悪いものなんか、ないんですね。すべてをありがたく思い、おいしく噛みしめることが、重要なんです。おいしく食べるのと、いやいや食べるのとでは、吸収の仕方だって違いますよ。

動物におもしろい例があるんです。例えば、つなぎっぱなしの犬にカルシウムたっぷりの食品を与えても、それでも骨粗しょう症になるんです。それが頭をなでてやったり、食べることをほめてやったり、散歩して一緒に楽しんだりすると、病気がちゃんと治るんですよ。真剣に食べる、目の前にある自然にきちんと向き合う。それが、人間としての正しい生き方だと私は思います。」

取材を終えて

多いときには年間8カ月もの時間を海外で過ごすという畑さん。21年間続いた人気のテレビ番組から、「ムツゴロウ先生」のイメージが定着していますが、畑さんの活躍のフィールドは動物の世界にとどまりません。文学や芸術、世界文化、歴史など、それこそ多岐にわたっています。だから、畑さんの毎日は、それこそ24時間フル稼働。全力疾走の人生です。

畑さんの超人的な日常生活を支えているのは、おいしく食べ物をいただくことや、自分の身体の変化にきちんと向き合うなど、人間としての基本的な営みです。自然を、人間を、生命をまっすぐに見つめる畑さんならではの哲学が、充実した日々のエネルギーになっているのではないでしょうか。

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