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越智道雄
アメリカを中心とする英語圏の政治・文化の研究者であり、独自の切り口と視点による論考、児童文学・ミステリー・SFと多ジャンルにわたる翻訳など多方面でご活躍の越智道雄さん。長年の研究・取材で見えてきた、アメリカと日本のシニアライフの違いについて、お話を伺いました。
Vol.49(2012年8月)

50代になった頃、自分もいずれじいさんになるのだからアメリカの高齢者についての本を一冊書こう、と思い立ってアメリカに取材に行ったんです。でも、その頃まだ生意気盛りだった私は、彼らの気持ちがわからなくて、結局書きそびれました(笑)。

その取材を進める中で、55歳以上の高齢者だけが住むコミュニティを訪ねてみたんです。アリゾナにある「サンシティ」という街です。高齢者のコミュニティは、フロリダにもありますし、南の暖かいところに多く作られています。冬用なんですね。つまり、北と南に二つ家を持って季節ごとに移動する。ダイナミックでしょう。

彼らは自分のことを「スノーバード」と呼んでいます。日本人は、いくら寒くても移住して高齢者だけの町に住もうなんて思わないんじゃないでしょうか。

これらのコミュニティは自分たちでルールを決めることが出来るんです。

例えばこんなケースがあります。自分の娘が癌で入院して死にかけているので、祖父母は16歳くらいの孫の面倒を見たいが、コミュニティの年齢制限で同居は御法度。外部の法律組織が介入してきて孫を施設に入れろと。これに対してコミュニティは法廷闘争をやるんですね。これなどは日本とアメリカの高齢者のタイプの違いの典型的なもので、最後まで譲れない、と辣腕弁護士を雇って裁判所で決着をつけようとするんです。

こういう高齢者のコミュニティが成り立つのは、若者と共存することへの大きな違和感から。年恰好が似たり寄ったりの者が集まって暮らすほうがいいだろうと。それにもともと個人主義のアメリカ人だから「若い奴に指図されるのはいやだ。自分たちだけで暮らす」などという理由が考えられますね。

ただ、権利関係になると非常にうるさい人々ですから、先ほどのようなケースが起こるわけです。

アメリカ人は日本人とはまったく違う。日本人はとても繊細で、日本料理ひとつとっても、たくさんの種類の食べ物を作り出せる。こんな人種は、世界で類を見ない。アメリカ人は、味覚はどうなってるんだってくらい、まずい物を平気で食べている。ぶっきらぼうだし、かなり強烈な人々ですよ。

ただ、日本に来ているアメリカ人は、かなり日本人を観察しているわけですから、アメリカ人じゃないと思ったほうがいい。例えばタレントとして生き残るには、日本人の「かゆいところに手が届く」感じがわからないとダメなんです。

この間、電車の中で、若い娘さんが職場のいろんな人間の噂話をしていて、一生懸命品定めして、職場の中の自分の位置づけを掴もうとしているわけ。そうじゃないと、日本では社会やコミュニティで暮らしていけないんです。

アメリカ人は、それが下手なんですね。建国当時の18世紀から早くも平等だったから。平等というのは18世紀のヨーロッパでも日本でもありえないことだった。主人と召使というのはお互いの肚が読めなければ一緒に暮らせない。ところが平等になると隣人が何を考えてるかわからなくなる。

だからといって、東京都内で見かけた例の娘さんたちのように座標軸を懸命に探ろうとはしない。どこで探るのかというと、選挙の時。選挙の時に初めて「あいつはとんでもない保守野郎だ」とわかる。それが隣人の肚を推し量るバロメーターになるんです。

ところで、私は現役を引退してから、人前で話す機会が極端に減り、のどを使わなくなった。すると声がかすれてきたので、本の音読をするようになりました。読むのは資料か翻訳中の原書です。特に難解な箇所の音読では、頭をはっきりさせるのに最適。疲れ果てていた頭脳や霞んでいた目も一気にリフレッシュしますよ(笑)。

 
 

1936年生まれ。神奈川県出身。広島大学文学部英米文学科卒業。玉川大学講師、明治大学講師などを経て、2007年5月より明治大学名誉教授。元日本ペンクラブ理事。著書に「大統領選からアメリカを知るための57章」(2012年・明石書店)、「ジョージ・ソロス伝ーー3つの顔(ペルソナ)を持つ男の人生と仕事」(2012年李白社/発売 ビジネス社)、「オーストラリアを知るための58章」(2010年・明石書店)など。

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