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尾車浩一さん

救ってもらった命だから、
やれることを全部して恩返しを

2012年に巡業先で転倒、頸髄(けいずい)捻挫(ねんざ)という大ケガを負った尾車さんは、緊急手術からわずか7カ月という奇跡的な早さで現場に復帰されました。その経験から得たものとは何だったのか、お伺いしました

尾車浩一さん
Vol.60(2015年5月)

首から下がまったく動かせない状態になってまず思ったのは「もう終わったな」ということでしたね。

手術が終わって、5月に入っても寝たきりだった頃、ストレッチャーで運ばれて風呂場の鏡に映った「ひもの」みたいな自分の体に衝撃を受けました。 

血管が浮き出て、シワが寄ってクチャクチャになったふくらはぎ。「人間の体って、こんなふうになるんだ……」と厳しい現実をまざまざと見せつけられました。

その時は「もう一回治るんだ、治そう」という気持ちにはとてもなれず「もうこの世から消えてなくなりたい」と思いました。

でも、相撲もそうなんですが「もうダメだ」とグチを言ってしまったら、そこですべてが終わってしまうんです。だから家族にグチは言わなかったけれど、病室の天井を見上げて泣きましたね。

6月初旬、リハビリの病院に転院しましたが、まだ体に全然力が入っていないので、ベッドから車椅子に移動させてもらうだけで大変でした。

体は動かせないのにシャワーを当てられると銀玉鉄砲で撃たれているように痛んだり、体中がギューっとこむら返りのようにつったり、異常な感覚があってつらい時期でした。

やる気が少しずつ出てきたのは、そこに移って1、2カ月が過ぎてからでしょうか。 リハビリを一つひとつ積み重ねていくうちに、意識が少しずつ「動けない」から「動かすぞ」に変わっていきました。

女房は本当に強かったですね。最初から「絶対に治る」と常にニコニコ笑顔で接してくれましたが、心の中はつらかったと思いますよ。お互い口には出しませんでしたが、それが分かっていたから、「少しでも女房の負担が軽くなるように自分もしっかりやるんだ」という思いを持ち続けることができたんだと思います。

介護もそうだと思いますが、世話をされる側にはそういう気持ちが必ずあると思うんです。だけど思うように動けない、そのジレンマとも闘っているんです。 だから、周囲もできるだけ気長に、焦らないで接してあげられるといいですね。

場所中はテレビで弟子たちの取組みを見て、女房に打ってもらって毎日メール。「やめちまえ! バカヤロウ!」と打ってもらったこともありました(笑)。

私の入院中、弟子たちはよく頑張ってくれましたね。だから自分も「負けてたまるか」と思いましたし、「弟子たちのところに戻るんだ」という思いが、大きな気持ちの張りになりました。

退院後、今も通っていますが、私と同じように事故やケガで神経に損傷を受けた人たちのリハビリを専門に行うトレーニングジムに通うようになりました。

みんな「絶対に自分の足で歩くんだ」という信念を持ってトレーニングに取り組んでいて、その人たちからもいい刺激を受けました。同じことを1人でやれと言われてもできなかったと思います。

ジムで出会って、国技館に相撲を見に来てくれるようになった人もいるんですよ 

でも、国技館のバリアフリーはまだまだじゅうぶんではありません。もっと車いすの方たちが見やすくなるように、今、協会にもいろいろ働きかけています。

私みたいにケガや病気ばかりしている人間が言うことではないかもしれませんが、生きているって素晴らしいですよね。

だって、骨になってしまったら悲しい思いはしなくていいかもしれないけれど、楽しいこともできなくなりますよね? 人間やっぱり「生きててナンボ」じゃないでしょうか。

ケガをする前は自分の元気のことしか考えなかったし、私利私欲も山ほどありました(笑)。でも今は、救ってもらった命だから、自分が育ってきた相撲界の中でやれることは全部やって、次の世代へバトンタッチできるような、そういう存在でありたいと思っています。

 
 

1957年三重県生まれ。尾車部屋親方。日本相撲協会理事、巡業部長。1971年佐渡ヶ嶽部屋に入門、14歳で中学生力士として初土俵。しこ名は琴風。78年史上4人目の早さで関脇昇進。たび重なるケガを乗り越え81年大関昇進。85年に現役を引退、87年尾車部屋を創設。2012年に頸髄捻挫による全身麻痺になるも同年11月の九州場所で現場復帰を果たす。テレビの大相撲中継や解説、講演活動と幅広く活動中。

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