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下重暁子さん

今が物書きとしてのスタートライン。
これからが本当の勝負です

自分と家族との関係を赤裸々につづった『家族という病』が60万部を超え、文筆家として活躍されている下重暁子さん。「自分との対話が創作の源」という下重さんの執筆スタイル、3度の骨折を経て発見した自身の新たな 一 面など、起伏に富んだお話を伺います。

下重暁子さん
Vol.73(2018年8月)
ガチガチの鎧を脱いで、80歳で自由の身になった

 『家族という病』がなぜあれほどヒットしたのか。あらためて考えてみると、恥も外聞も投げ捨てて、私と家族のことをさらけ出したことが、みなさんの共感を呼んだのでしょう。それまではどこかきれいごとだったのです。昔、テレビの仕事をしていたので、世間のイメージを気にして、弱みを見せないように鎧を着ていたところもありました。でも、一枚ずつ衣を脱いで、今はもうどこから見ていただいても平気。あの本をきっかけに、素のままでいられるようになりました。すると不思議なもので、昔は人もあまり寄ってこなかったのに、今はお友達がいっぱい。今のほうがずっと生きやすい、今が一番自由だと感じます。
 80歳にして、物書きとして一本立ちできるようになりましたので、それ以外の仕事ともきっぱり決別しました。壮大なまわり道をしたけれど、やっと、私は自分のやりたいことだけをやれる人生のスタートラインに立ったのです。これからが本当の勝負。この先は、フィクションを精力的に書いていくつもりです。

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3年連続骨折!でも、悲壮感を楽しめた

 普段は東京の自宅マンションで執筆しますが、もう一カ所、誰にも知らせていない秘密基地が都内にあります。家にはつれあいもいますし、自宅が事務所なので、日中は人もいる。どうしても集中して書きたいときは、そこへ行きます。それから、私は冷房が苦手なので、夏は軽井沢にある山荘で書くことが多いですね。軽井沢の自然に包まれていると時の流れからも解放され、書きものもはかどります。
 趣味は、「藍木綿の筒描き」の収集。江戸時代の職人さんの技の虜になって、古いものを買い求めるうちにコレクションが100枚以上になり、古美術商の許可も取りました。 二年に一度ほど、展覧会を開き、みなさんにお披露目しています。パリ日本文化会館でも講演会と展示をしました。今年は大好きな軽井沢で開催する予定です。
 その軽井沢で、2010年に右足首を骨折。車から降りた途端、ハイヒールで丸石に乗り上げて転倒してしまったのです。でも、ギブスをして1カ月で元通り。翌年は、自宅前の坂の途中で転んで左足首をひねり、ひどい捻挫。小さな骨も折れて、こちらのほうが時間がかかりました。その翌年が 一番ひどくて、軽井沢の裏山を散歩中に、バイクをよけようとして左手をついたときボキッと折れて。このときは完治まで手術をせずに1年かかりました。
 でも、足のギブスのときも車いすで移動して、仕事を休んだことは 一度もないんです。むしろ、そういう悲壮感にあふれて仕事をする自分が好きだということに気がついた。初めての経験にのたうち回りながらも必死でスケジュールをこなす自分の姿を俯瞰して、「ああ、よくやってるな、私は」と(笑)。また新たな自分を発見できました。

死ぬときに、一番個性的な自分になっているのが理想

 私は子どもの頃、結核で2年間学校へ行けませんでしたから、孤独と付き合うのには慣れています。孤独とは自分を知ること。この世に一人しかいない自分と対話し、自分を掘って、いい面も嫌な面も受け入れながら「個」をつくっていきました。その「個」が互いを思いやり、理解し合って「和」が生まれるのが家族です。
 ところが、今の日本は「個」が先行するのに反対です。SNSでも人と違う発言をすると炎上し、はじかれてしまう。しかし、一人ひとりの意見を認め、生き方を尊重することは、もっとも大切なこと。窮屈な思いをしてまでみんなと同じ方角を向く必要はないと、私は思っています。
 死ぬときに、一番個性的であるのが理想。「あの人らしかった」と言われる死に方ができるかどうか。それは毎日の暮らし方にかかっていると思います。自分が本当に好きなことは何か?何がやりたいか? みなさんも、日々自分に問いかけてみてください。

 
 

1959年、早稲田大学教育学部国語国文学科卒業後、NHKに入局。アナウンサーとして活動後、フリーとなる。民放キャスターを経て、文筆活動に入る。エッセイ、ノンフィクションなど多岐にわたる。公益財団法人JKA(旧・財団法人日本自転車振興会)会長等を歴任。現在、一般社団法人日本ペンクラブ副会長、一般社団法人日本旅行作家協会会長。『家族という病』『極上の孤独』(以上、幻冬舎新書)、『夫婦という他人』(講談社+α新書)など著書多数。

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