栄養補助食品二位いての考え方 研究開発と製品化の流れ
タブ・ハウス
0120-326-236 受付時間:午前9時〜午後5時 ※ご注文は土・日・祝日もお受けいたします。※お問合せは平日のみとなります。
吉沢久子の老いを楽しむイキイキコラム
HOME 訪問販売に基づく表記 個人情報保護法 サイトマップ
 
新芽のパーティー
 ずいぶん前のことでしたが、岩手県に住む友達がくれた手紙の書き出しに、
 「今年も真っ先に春を告げてくれたのが、わが家の垣根のウコギでした。淡い緑の小さな芽を見つけたときの喜びは、雪国に暮らす者にしかわからないことかも知れません」
 とあったのですが、私はそのウコギという植物を知らなかったのです。友達の手紙の中に、「真っ先に春を告げてくれるウコギの新芽は、熱湯にかけて固くしぼってくるみ、みそ漬けや煎りゴマなどと一緒に、包丁で小鳥の餌ほどに細かくたたき、熱いご飯にのせて食べると、美味しくて何杯もおかわりしてしまうほど」とも書いてあったのです。それを『ホロホロ』と呼んでいるのだそうです。私もぜひ、ウコギを植えてみたくなりましたが、願いはなかなか叶いませんでした。

ウコギの新芽
 それが、近くに住む親しい友人の家にあったのです。ある日、夕飯をご馳走になったら、精進揚げを出してくれたのですが、材料の中の露草ともう一つの葉が、私にはなじみのないものだったのです。
 「これ、なに?」と聞いたら
 「庭のウコギよ」と言うので、早速その晩に、脇芽のような小さなものを分けてもらってきて、花壇の隅が空いているのを幸いと植えておいたのです。

 今は私の背丈を超えて、バラと張り合うように花壇をわがもの顔に生きています。友人の手紙通り、春にいち早く新芽を見せてくれますが、東京のわが家の庭には、ハコベやヨモギ、ミントなどが緑のまま冬を越しています。だから、それほど心躍らせるものではないのですが、冬中、裸木になったウコギのトゲは、近づくものを威圧しています。ウコギが垣根の木であることがよくわかります。

 岩手の友人が『ホロホロ』を作るように、私は毎年、庭の草や木に新芽が出始めると、その新しい命をいただくつもりで、新芽の天ぷらパーティーをします。といっても、庭に七輪を持ち出し、天ぷら鍋をかけて、摘んだばかりの新芽を揚げて食べるだけです。お客は親類や近所に住む親しい人たちくらいで、火おこしやその他を手伝ってもらいます。私の役目は専ら草や木の芽を集ることです。

 木の芽は、お茶の新芽をはじめ、柿、山椒、もちろんウコギも。クコも木のうちだろうか。草はヨモギ、セリ、三ツ葉、春ジオン、ユキノシタやドクダミも揚げればにおいも気にならないし、椿の花は芯をはずして揚げると美味しいです。フキや草ソテツが食べられそうならそれも。フキノトウやこごみの時期を過ぎても、小さな若い葉は、揚げればやわらかくて美味しいものです。

 何十年も住み慣れた家ですから、庭に出てくる草は、季節を知らせてくれるものであると共に、何が食べられるかわかっているので、自分で集めることにしています。
 若い人には葉っぱばかりでは可哀想なので、別の七輪で焼き鳥や塩焼き魚などができるように用意し、ホロホロを混ぜ込んだご飯でおにぎりを、そしてサラダと果物も忘れずに用意します。デザート類は、いつも持ち寄りで余ってしまいます。

 ビールやワインはアイスボックスを持ち出して、好きに飲んでもらいます。私は、サービスはできませんが、わが家のことをよくわかっている人しか招いていないので、みんな気楽に新芽の天ぷらを楽しみ、あと片づけも済ませて帰ってくれるのです。いわば私が一番楽しんでいるのだと思っています。

 私は常々、年をとったらできるだけ多く、心華やぐ時間を持つことの大切さを感じています。日常生活とはちょっと違うひとときを楽しむ。それが何であれ明るい気持ちになれることは確かです。私の天ぷらパーティーもその「非日常のたのしみ」なのです。
 
タブ・ハウス有限会社 Copyright (c) 2009 Tub House Inc.. All rights reserved.

 

HOME