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Vol.19 植田いつ子さん

熊本県立高瀬高等女学校卒業。「最初は、私が美智子さまのデザイナーをしていることは伏せていました。しかし、皇后さまが国際ベストドレッサー賞に選ばれたことで、私の名前が表に出たのです。この賞は単に装いの評価だけでなく、皇后さまの教養の深さや、品格ある美しさに敬意を表して贈られたものですが、皇后さまの服作りに長年携わってきた私にとっては嬉しい限りです」

と話すのは、ファッションデザイナーの植田いつ子さん。オートクチュール(高級注文服)を手がける一方で、28年前から皇后美智子さまのデザイナーを担当されています。この間、美智子さまは85年、88年、90年と、3度にわたって国際ベストドレッサー賞を受賞されました。「御所から当時皇太子妃だった美智子さまのデザイナーに、というお話があった時は、私でよいものかと大切なお役目に躊躇しましたが、実際にお目にかかり、その温かな眼差しと優しいお人柄に心をうたれまして、この方のお役に立ちたいと思い、お引き受けいたしました」

美智子さまのお洋服は、どのようにして作られるのでしょうか。

「まず、季節ごとにプランを立て、予算や行事に合わせて作っていきます。その行事はどんな目的で、どこへお出かけになるのかをお尋ねし、それから生地を選び、色やデザインを考えます。また、どんな方とお会いになるのかも考慮しなくてはなりませんので、その都度、皇后さまとご相談しながら服作りを進めていきます。また、ご公務で被災地を訪問なさる際には、体育館の床に膝をついて被災者の方々にお声をかけられることがありますので、デザイン性だけでなく、体の動きを損ねない実用性も要求されます。その上で、皇后さまらしい品格のある服作りを心がけています」

美智子さまは、洋服を仕立てられても、一度しかお召しにならない、と思われがちですが……。

「そのようなことは、ございませんよ。皇后さまは決して贅沢はされず、古い服などは手直しして、一着一着を大切に長いことお召しになられています。本当のベストドレッサーとは、高価な服を数多く持っていることではなく、限られた服をいかにその人らしく着こなし、場に応じた着まわしができるかどうかなのです。皇后さまの、優しく柔らかなお美しさと高貴さに、私は真の美と装いの心を、いつもお教えいただいている気がいたします」

幼い頃から絵を描いたり、物を作ることが大好きだった植田さんは、小学4年生の時、姉に裁断してもらってブラウスを縫ったこともあったそうです。

「他にも、余った布を使って雛人形なども作って遊んでいましたよ」

植田さんの少女時代は戦争と共にありました。小学3年生の時に日中戦争がはじまり、女学校に入った年に太平洋戦争が勃発。終戦までの約1年間は火薬軍需工場で働く日々を送ります。

「娘時代を戦争の中で過ごしただけに、とにかく美しいものに飢えていたんですね。そして終戦後、『美しいものを作る仕事がしたい』と、反対する親を説得して上京しました」デザイナーとしての転機となったのは、昭和38年にはじめてヨーロッパを訪れ、美術館や建築物などを見て圧倒された時のこと。「ベルサイユ宮殿や教会などを見て、天井や壁を隙間なく絵や彫刻で飾りたてた豪華さに、思わずめまいがして座りこんでしまいました。余白の美を大事にする日本とはあまりにも違う、西欧の美的感覚に衝撃を受けたのです。こうした民族による美意識の違いを知った私は、服の定型は西欧から借りるとしても、日本の美意識を取り入れた、日本人のための洋服を作ろうと思ったのです」

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